DOAシリーズのプレイヤー輝Rockとシオロジカです。
5月2日に大阪で行われた格闘ゲームイベント「KVO x TSB 2019」*(以下、KSB2019)で開催されたDEAD OR ALIVE 6**(以下、DOA6)部門にCOMP公式サポート選手として出場してきました。今回はそのイベントを振り返りつつレポートをお届けしたいと思います。
KSB2019で開催されたDOA6の大会は、2019年を通して行われるDOA6の世界大会「DEAD OR ALIVE 6 World Championship」(以下、DOA6WC)に認定されている大会です。
*「KVO x TSB 2019」
ここ数年、毎年関西を中心に開催されている有志の格闘ゲームイベント。複数のタイトルのトーナメントが各コミュニティ主導で開催されており、今年は5/2~5/5のトータル4日間の開催となり過去最大規模での開催となった。
** DEAD OR ALIVE6
コーエーテクモゲームスからリリースされている3D対戦格闘ゲームのDEAD OR ALIVEシリーズ最新作。2019年3月1日に発売されたばかり。打撃、投げ、ホールド(返し技)の3すくみを利用した読み合いが特徴。
■ DOA6WCとは
2019年4月から北米、欧州、アジアの各地域で開かれるDOA6WC認定の大会にて、上位入賞プレイヤーにポイントが付与され、各地域の最終的なポイントランキング上位者が年末に日本で開催される「DEAD OR ALIVE Festival 2019」内で開催される世界決勝大会・グランドファイナルに出場出来る大会です。
私たちはその決勝大会・グランドファイナルの出場を目標に活動を行っています。
■ 大会前日
KSB2019は大阪にあるライブホール「味園ユニバース」で行われるため、前日に新幹線で移動しました。
ゲームの大会は規模が大きいものになると午前中から始まり、夜まで丸一日かかり、長時間に及ぶことが多いです。
そのため、前日に現地へ行き体調を万全にして大会に臨めるよう備えることが大切になります。
写真:お昼ごはんを食べつつ新幹線で移動。
写真:昨年、同じく味園ユニバースで開催されたKSB2018以来、1年ぶりの大阪に到着。
大阪に到着後は、かねてからの友人でありアメリカから参戦したプレイヤーの「BBoydragon」選手と合流し、大阪の街で食事をしました。
写真:アメリカからやってきた海外プレイヤーのBBoydragon選手と大阪の街で合流。
とても陽気なナイスガイ。
写真:BBoydragon選手は甘い物が大好きらしく、
大阪といえば!ということで「みっくちゅじゅーちゅ」を勧めたところ、
いたく気に入ったらしくがぶ飲みしてました。
食事後はBBoydragon選手と一緒に宿泊先のホテルに戻り、持ち込んだPS4とモニターを使って練習スタート!
お互い、言葉はカタコトでも同じゲームをプレイすれば親交が深まるので、やはりゲーム好きは万国共通なんだなといつも思います。
余談ですが、我々は遠征して大きな大会へ参加する時には、自室で練習するためにモニターやPS4、ノートPC等を持ち運んでいます。
機材を持ち運ぶのは大変ですが、いい意味で緊張感を保つためにも大会直前に軽くプレイしておくことはとても重要です。また、大会や会場によっては現地でプレイ出来ない場合もあるため、可能な限り遠征するときはゲーム機材を持ち込むようにしています。それだけホテルの自室で事前にプレイできるのは労力以上の恩恵があるのです。
どうしても荷物が多くなってしまうので、二人で遠征大会に参加するときはいつも荷物を分担しあって持ち歩くようにしています。
写真:練習風景。昨今は持ち運びを考慮した、
小型のゲーミングモニターもあるのでとても便利です。
3人である程度対戦したところで、ふとBBoydragon選手は「クラブに行ってくる」と言い残し夜の大阪へと消えて行きました。明日は朝10時からトーナメント始まるけど大丈夫かな?と少し心配になりましたが、初めて訪れた大阪を楽しんで堪能しているようで何よりです。
我々はそのまま就寝し、翌日に備えることとしました。
■ 大会当日(予選)
写真:当日の会場の様子。
会場内ではDOA6だけでなく様々な対戦格闘ゲームのトーナメントが行われていました。
最新のゲームだけでなく中にはブラウン管テレビを持ち込んで開催しているタイトルもあったりと、新旧様々なタイトルでトーナメントが開催されるのがKSB2019の大きな特徴です。
KSB2019のDOA6部門は大きく分けて「予選」と「TOP8」に分かれており、TOP8から壇上で試合が行われます。
大会ルールはトーナメント形式で行われますが、少し特殊な「ダブルエリミネーション方式」が採用されています。
ダブルエリミネーション方式は、勝ち抜き戦型のトーナメント形式の1つです。全出場者が、2度目に負けるまで優勝のチャンスがある敗者復活戦のある試合形式。 決勝戦は一度も負けていないプレイヤー(ウィナーズサイド)と敗者復活戦から勝ち上がったプレイヤー(ルーザーズサイド)の対戦となります。
予選は4つのプールに分かれており、各プールごとにウィナーズサイド1名、ルーザーズサイド1名の計2名ずつがTOP8として勝ち上がり壇上での試合に進みます。
私達二人は同じ「プール1」からのスタートだったので、順調に勝ち進めばプール決勝で直接対決になる組み合わせでした。
そんなこんなで予選がスタート。
シオロジカ:
順調に勝ち進み、予選準決勝ではDOAシリーズの強豪プレイヤーである「遊」選手と対決。
DOAシリーズを長くプレイしている古参プレイヤーで大会にも慣れている選手なので、最初の山場でした。試合は接戦となりましたが、なんとか突破することが出来、プール決勝まで進みました。
写真:シオロジカ(左) vs 游選手(右)
輝Rock:
私も順調に勝ち進み、予選準決勝の対戦相手は大会常連のプレイヤー「宮鹿(みやしか)」選手。私の宮鹿選手に対する個人的な印象は「緊張しがちな大会であってもいつも通りのプレイをする、動きが安定しているプレイヤー」だと思っているので、私としても最初の山場です。
試合では、とにかく相手にペースを渡さないために、自分にとって優位な状況が続くよう先手を取りつつ、自分の強みを押し付ける戦い方で一気に攻め2試合先取して勝利しました。
自分で振り返ってみると、私はやはり緊張からか細かいミスもあったのですが、自分でペースを作って戦えたことが有利に働いたように思います。
写真:輝Rock vs 宮 鹿(みやしか)選手
ここで私たちはプール決勝まで勝ち進んだので、輝Rock vs シオロジカのCOMP対決に。
写真:輝Rock(左) vs シオロジカ(右) その1
写真:輝Rock(左) vs シオロジカ(右) その2
輝Rock vs シオロジカのCOMP公式サポート選手の直接対決は、以下リンク(Twitch:KVOJapan_ch03)よりご覧いただけます。
画像&動画元:Twitch:KVOJapan_ch03
シオロジカ:
結果は2-1の白熱した試合で私の勝利となりました。
前日ホテルで練習している時は負け越していましたが、格闘ゲームでは負けている側は負けた要因を修正出来ますが、勝った側は修正を予想して対応しなければいけないので、力が拮抗している場合は追う立場の方が有利になります。
私はここでウィナーズでTOP8進出となります。
輝Rock:
シオロジカには練習で勝ち越せており良い印象を持っていたので「普段通り戦いたいな」というのが始まる前の正直な気持ちでした。
しかし、こちらの行動に対して、要所要所の試合を決めるような重要な場面でシオロジカがうまく対応を見せ、ギリギリの試合を相手に取られてしまったりと、上手く試合を展開したシオロジカが勝利。一枚上手を行かれた感のある悔しい試合でした。
ここで私は1度敗北したため、ここからはルーザーズサイドでのTOP8進出を目指しての戦いになります。
そして、ルーザーズサイドも勝ち進み、ついに予選のルーザーズファイナル、あと1勝でTOP8進出というところで対戦相手は再度の「宮鹿」選手。
ダブルエリミネーション方式の大会では、今回のように一度戦った相手と当たることも珍しくありません。お互いルーザーズサイドなので、これ以上負けられない状態でのリマッチです。
写真:宮鹿選手(左)vs 輝Rock(右)
宮鹿選手とはウィナーズに引き続きルーザーズで再戦。
ウィナーズサイドの試合で勝利した相手ということもあって、大会中にこちらの行動に対応しきるのは難しいだろうと判断し、前の試合同様に強気に行動しストレートで勝利。
ここで私もルーザーズサイドでTOP8進出が確定しました。
ここで試合は一旦一区切り。
私たちのプールは最初に開始するグループなので、TOP8の試合が始まるまでは時間が開くため、ひとまず他のグループの試合を観戦しつつ結果を予想しながら大会の行く末を見守りました。
■ プール2から4のTOP8進出選手:
【プール2】W:ライナーバック選手 L:カズヤ選手
北海道から初参戦のカズヤ選手が躍進。並み居る強豪を制しルーザーズでTOP8へ進出。 通過者は両名とも北海道勢という構図に。
【プール3】W:想魔選手 L:PONG選手
注目のBBoydragon選手は1回戦は勝利するも2回戦で想魔選手に敗れルーザーズサイドへ。 奮闘するも「あっしゅ」選手に敗れBBoydragonのKSB2019はフィニッシュとなった。
対して想魔選手は、BBoydragonに勝利した勢いもそのままにウィナーズサイドでTOP8進 出。なお想魔選手は恐らく本大会のTOP8では最年長のプレイヤーで、輝Rockとも20年近い 付き合いがある超古参のプレイヤーです。
【プール4】W:keisuke選手 L:たにい選手
途中、優勝候補の一角である「たにい」選手がコブン選手に敗れルーザーズサイドへ。ルー ザーズサイド最終試合は「コブン」選手とのリマッチとなったが見事「たにい」選手がリベ ンジを果たしTOP8へ進出を決めた。
■ 当日(TOP8~決勝)
TOP8試合開始前の様子です。以下のリンク(Twitch:GODSGARDEN)から動画をご覧いただけます。
画像&動画元:Twitch:GODSGARDEN
写真:TOP8壇上
TOP8に進出した8名は、前作のDOA5を含めシリーズを通して長く活躍してきた古参プレイヤーが多かったように思います。
そんな中、Keisuke選手は前作のDOA5後期から頭角を現しはじめ、DOA6では安定して入賞している注目の若手プレイヤーです。
シオロジカ:
自分の初戦は「Keisuke」選手。ここまでの予選は2試合先取でしたが、TOP8以降は3試合先取となります。
写真:シオロジカ vs Keisuke選手 対戦画面1
試合は一進一退の展開となり、2-2の最終ラウンドまでもつれ込みました。最後のラウンドで有利な展開だったのですが、最後にこちらの攻撃を読まれてしまい逆転負け。
写真:シオロジカ vs Keisuke選手 対戦画面2
ルーザーズサイドに落とされとても悔しい結果となりましたが、このような状況は負けを引きずらないようにすることを意識しています。
実際の試合の様子は以下のリンク(Twitch:GODSGARDEN)から動画をご覧いただけます。
画像&動画元:Twitch:GODSGARDEN
輝Rock:
私はルーザーズサイドでスタートし、初戦は「たにい」選手。
「たにい」選手は若手のプレイヤーでありながらもDOA5シリーズで長く活躍しており、大会でも何度か優勝している強豪プレイヤーです。
たにい選手とは以前に別の大会で試合をした際に惨敗しており、彼との試合に悪いイメージを持ったままだったので、過去を払拭するためにもこの試合にかける思いは個人的には強かったです。
実は、その過去の試合結果を省みて、私は自身の使用キャラクターを変更して今日まで練習してきました。
画像&動画元:Twitch:KVOJapan_ch03
そして、結果は3-1で輝Rockの勝利となりました。
たにい選手はシオロジカと同じキャラクター「NiCO」を使っているため、前日も含めて事前に多く対戦できていたことが、うまく試合を運ぶ要因となったと思います。
その後、我々はお互いにルーザーズセミファイナルまで勝ち上がり、再度シオロジカvs輝RockのCOMP公式サポート選手の直接対決が行われました。
写真:シオロジカ(左) vs 輝Rock(右)
実際の試合の様子は以下のリンク(Twitch:GODSGARDEN)から動画をご覧いただけます。
画像&動画元:Twitch:GODSGARDEN
今回は3試合先取ということで、途中どちらも譲らず2-2となり最終しあいまでもつれまし た。 最終試合はうまく中距離戦を制した輝Rockが勝利し、リベンジを果たす結果となりまし た。
ここでシオロジカのKSBは終了。 残りの輝Rockを応援する側に回ります。
ウィナーズ側はシオロジカを倒した若手のKeisuke選手が勢いを保ったままグランドファイ ナルへと進みました。
輝RockはウィナーズファイナルでKeisuke選手に敗北しルーザーズサイドにきた「ライナー バック」選手とルーザーズファイナルで対戦となります。 ここで勝利すればKeisuke選手の待つグランドファイナルへルーザーズサイドで進出です。
実際の試合の様子は以下のリンク(Twitch:GODSGARDEN)から動画をご覧いただけます。
画像&動画元:Twitch:GODSGARDEN
輝Rock:
あと1回勝ったら決勝進出、という重要な試合だったのですが、ここまでたどり着くまでの試合で息切れしてしまった感があったのか、体力と集中力を最後まで維持できていなかったように思います。
結果としてはルーザーズファイナルの試合は0-3と惨敗でした。
負けたこと自体も悔しいのですが、試合内容も一方的にやられてしまった場面も多く反省点 の目立つ試合でした。
そして、ここで輝RockもKSBが終了し、決勝戦は「Keisuke」選手 VS 「ライナーバック」選 手の試合を見守ることに。
写真: ステージ脇から両選手の試合を観戦。
決勝戦は、ルーザーズサイドの「ライナーバック」選手がウィナーズサイドの「Keisuke」選手を怒涛の3連勝でルーザーズサイドへ落とし、これでもう一度3試合先取で勝ったほうが優勝という状態に。
その後、さらに「ライナーバック」先取が立て続けに2試合先取してなんと優勝に先に王手!ウィナーズで最後までたどり着いた「Keisuke」選手を一気に追い詰める展開に。
これは決まったかと思われる流れでしたが、ここから「Keisuke」選手がまさかの3連勝で大逆転勝利をつかみ取り優勝を決めるという劇的な内容でした。
私達もその時ばかりは負けた悔しさを忘れて、興奮の決勝戦に拍手喝采、会場も大きな盛り上がりのなか大会は幕を閉じました。
実際の試合の様子は以下のリンク(Twitch:GODSGARDEN)から動画をご覧いただけます。
画像&動画元:Twitch:GODSGARDEN
大会終了後、ホテルへ戻ったあとは、一緒に居たプロゲーマーであるPGW神園選手と試合の反省点を振り返りつつ練習を行いました。
大会後はいつも、勝っても負けてもモチベーションが上がっていて、すぐにでも対戦をした くなります。
特に今回の大会は決勝戦が印象深かったこともあり、疲労や時間も忘れて夜遅くまで練習し ていました。そして翌日、我々は大阪の地を後にし帰路へ着きました。
大会後にホテルで練習するシオロジカとPGW神園選手。
■ 次に向けて
次に我々が参加予定のDOA6WCは6月8日~9日に台北で開催される「Taipei major」です。次回はDOA6では初の海外遠征となるので今から楽しみです。
1年を通してポイント形式の大会に参加するのは初めてのことですが、ひとつの大会結果だけでなく順位によって得られるポイントによっても年末に開催される世界決勝大会への出場が左右されるため、ツアー大会ではなるべく上位に入り続けることを意識してプレイしています。
今回のKSB2019は輝Rock3位、シオロジカ4位という結果に終わり、 ポイントこそ獲得しましたが、決して満足できる内容ではありません。
現在も「Taipei major」に向け練習の日々を送っています。
まだまだ始まったばかりですが、今後も全力で挑戦していこうと思っていますので、応援よろしくお願いします。
では、次回のレポートもお楽しみに!
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