COMP公式プロゲーマーの「輝Rock」と「シオロジカ」です。
8月30日 ~ 9月1日にアメリカ ペンシルバニア州 エシントンで行われた格闘ゲームイベント「Summer Jam 2019」で開催されたDEAD OR ALIVE 6(以下、DOA6)部門に出場してきましたので、今回もイベントを振り返りつつレポートをお届けしたいと思います。
■大会前日
DOA6は8/31にPool~TOP8、9/1にTOP8~というスケジュールでしたが8/30の前日に着くように出発しました。
会場は宿泊したホテルの1Fに隣接されているイベントホールなので、今回はほとんどホテルから出る必要がなく快適に過ごせました。
夕方にホテルに到着してからは、部屋に対戦環境を設置してSNSで海外勢に呼びかけました。二人で対戦していると、部屋に「H0oDLeSs」選手が来てくれたので一緒に対戦しました。
その後、SummerJAM前夜祭が行われたのでそちらにも参加してきました。アメリカ、日本、フランスチームで対戦したり、目隠しマッチなど、お祭感を満喫しました。
■当日(予選~TOP8)
いよいよ大会がスタート。この日はTOP8を決めるまで試合が行われました。
初日の会場の様子。
DOAのイラストの書かれたのぼりも掲示されていました。
毎度おなじみ「UGS BBoy Dragon」選手(とシオロジカ)
シオ:
自分のプールにまたもや「UGS BBoy Dragon」選手がいて、ニコvsニコの試合を意識していました。でも、またもや戦う事はなく、順調にTOP16まで勝ち進みました。
しかし次の相手は「Mr_Kwiggle」選手。勝てば最終日に残れますが、負ければルーザーズで勝たなければ最終日に残れません。なんとしても勝ちたかったのですが、壁は高く乗り越えられませんでした。CEOで当たった時よりはクリスティの展開についていけましたが、途中で攻め焦り、流れを戻されてしまったので今後の糧にします。
続くルーザーズではVSFightingで戦った「ky-dragon」選手との試合となりました。
キャラはかすみを使用して来ました。VSFightingで対戦した時に、こちらが舞には対策できて勝てたので、今回は使ってこないだろうという予想が当たりました。
今作のかすみは輝さんと良く対戦しているとはいえ、キャラクター自体が強いので全く気が抜けず、実際1-1となりました。3戦目でホールドが噛み合ってくれたお陰でなんとか勝つことが出来ました。
これでルーザーズでTop8進出。今まで海外大会でTop8に入れず最終日に残れなかった経験が無いので、もしや今回がそうなるんではないかと変な緊張をしてしまったんですが、勝てて本当にホッとしました。
輝:
私のプールにはCEO2019でTOP8をかけて戦った「Blackberry」選手がいるので、ひとまず警戒しながらもトーナメントがスタート。途中で「LuCkyL0opZ」選手という強いかすみ使いが居ると聞いたので注目して観ていると、なんと「Blackberry」選手に勝利し、ウィナーズで残っていました。
プール内での山場はその「LuCkyL0opZ」選手との試合でしたが、同キャラ戦ということと、ある程度対策として意識した行動ができたので上手く勝ち進めました。
輝Rock VS Rikuto選手
そして次の試合。TOP8進出を決める試合の相手はバイマン使いの「Rikuto」選手。これまでDOA5の海外大会では何度か手合わせしている選手です。
相手のキャラは重量級のためこちらが先手を取れる場面も多いのですが、不利時の行動が強いキャラなので安易に攻めるのもリスキー。そのため、なるべくこまめに距離を取ったり、細かく打撃を出して様子見を多めにしながら戦うよう意識しました。その効果もあってか、初戦の序盤の立ち回りは優位に戦えていた気がします。しかし、途中で確反をミスしたり、やはり近距離でのせめぎ合いでは相手の読み合いが上手く、かなりギリギリの展開でしたが1試合目をなんとか勝利。ここで勝てたのがかなり大きかったです。
続く2試合目もいい流れではあったのですが、後半に行くにつれ、ついつい近距離で殴り合ってしまい読み負けする場面が多く、ここは敗北。最終3試合目は、直前の負けを引きずらないように、再度集中して挑もうと決めて呼吸を整えてからスタート。結局近距離での殴り合いに終始してしまったのですが、自キャラの強みである先手を取れることと攻め手の多さを活かして、一気に押し切って勝利しました。ラウンド中に体力リードできることが多く、ステージも事故りにくい場所だったのが幸いでした。
「Rikuto」選手とはこれまでDOAのトーナメントで何度か戦ってきましたが、試合では一度も勝てたことがなかったので、今回勝てたことが素直に嬉しく、ウィナーズサイドのTOP8で2日目に進めたことと合わせて安堵しました。
■初日を終えて
今大会のTop8は以下のようになります。
順当に実力者が残った印象ですが、中でも「Killyxx」選手は「XCaliburBladez」選手、「ElectrifiedMann」選手と優勝候補に勝ってウィナーズで残っているのは驚きです。
【ウィナーズ】Mr_kwiggle選手、Killyxx選手、TeruRock、H0oDLeSs選手
【ルーザーズ】Blackmoonrisingx選手、XCaliburBladeZ選手、Electrifiedman選手、Siologica
シオ:
自分の相手は「Electrifiedman」選手となったのですが、以前CEOに行った際のカジュアルマッチで対戦した時、彼のエレナに対して全く勝つことが出来なかったので追い詰められていました。
彼のエレナは攻めを継続する事に特化しているスタイルで、よく使用してくる技の対応に慣れる必要があります。
この日は彼の対戦動画を見返して、状況ごとに使用してくる技の反撃練習を終えると、深夜3時までアメリカ勢の対戦部屋に参加させてもらい対戦をしてました。
そこには「XCaliburBladeZ」選手や「Killyxx」選手も居て、色々なキャラでの対戦しました。日本ではあまり使い手の居ないマリポーサやこころなどでも、受けたことのない連携で攻められたのでこれは良い経験になりました。メインで振る技が違う感じです。
「Killyxx」選手は大会ではティナのみを使用していますが、他のキャラもめちゃくちゃ上手い。あと距離戦がみんな上手くてスカ確の精度が凄かったのでグランドファイナルに向けてマネしなければ。対戦が終わった後はやっぱり気になるエレナ戦を詰めてから就寝。
晩ごはんを食べながら動画を観て予習するシオロジカ(その向こうでみんなでSwitchで遊ぶ海外勢)
■TOP8~GF
そんなこんなで2日目がスタート。まずはウィナーズの試合からです。
【Winners Semi-Final】Mr_kwiggle選手 VS Killyxx選手
Mr_kwiggle選手 VS Killyxx選手
(画像&動画提供元:Twitch&youtube:bifuteki)
「Mr_kwiggle」選手は初戦クリスティを使用。
「Killyxx」選手は手の速さで後手に回らざるを得ないティナでしたが、一度のチャンスで大きなダメージを奪い、固い防御の落ち着いたプレイで2-0と先行します。
3戦目で「Mr_kwiggle」選手がPhase4にキャラクターを変更。Phase4もクリスティと同じく手が早いキャラクターです。
しかし「Killyxx」選手はここでも落ち着いたプレイで勝利してなんと3-0でグランドファイナルに進出。
【Winners Semi-Final】輝Rock VS H0oDLeSs選手
輝Rock VS H0oDLeSs選手
(画像&動画提供元:Twitch&youtube:bifuteki)
輝:
2日目の初戦は「H0oDLeSs」選手との試合です。かなり手堅いプレイヤーで、リグの展開の早い攻めを上手く使ってくるので相手のペースに呑まれないようにするため、自分なりに対策と準備をして試合を迎えました。ここでも、しゃがパンなど細かい打撃で仕切り直してから択かけするといったキャラの強みを出せたのもあり、1試合目は順調に勝利。しかし、ここで気がゆるんでしまったのか2試合目3試合目と、相手の投げを絡めたステージギミックの使い方が上手くあっさり取り返されて1対2に。続く試合では、なんとか自分のペースを取り返しつつあったのですが、相手の攻めをしのぎきれず敗北しルーザーズサイドへ行くことになりました。全体的に自分で思っていたよりも動けていたので、もう少し粘りたかった……!
【Losers Round 3】Blackmoonrisingx選手 VS XCaliburBladeZ選手
「Blackmoonrisingx」選手はレイファン使いの古参プレイヤーですがCEOでもTop8に残っています。
対して「XCaliburBladeZ」選手は既にフェイタルマッチで優勝も果たしていますが今大会も参戦。やはり残ってきました。
複数のキャラクターを使う「XCaliburBladeZ」選手はエリオットを選択。
試合は勝負所で「Blackmoonrisingx」選手の打撃をことごとくホールドでいなして「XCaliburBladeZ」選手が3-0で勝利しました。貫禄ある内容でした。
【Losers Round 3】Siologica VS Electrifiedman選手
シオロジカ VS Electrifiedman選手
(画像&動画提供元:Twitch&youtube:bifuteki)
シオ:
CEOでエレナで相当やられていたので、全試合エレナだろうくらいに考えていたのですが、まさかのミラを使用してきていきなり焦りました。
ミラは前作で相当対戦をやったので知識はある方なのですが、ホールドしすぎて最大投げを何度も受けて負けてしまいました。
気を取り直して2戦目を勝利し1-1になったところで相手がエレナを出してきました。
ここが勝負どころと調べた技を意識しながら対戦。
ミスもありましたが以前に対戦して成すすべなかった相手の攻めが見える様になっていて、1戦目これは取れた、というところで攻め焦り逆に取られてしまいました。
2-1と追い詰められた状況ですが内容は対策が活きていたので、継続した意識で4戦目は取り返すことが出来ました。
ここで隣でElectrifiedman選手がキャラを変えるかどうかとても悩んでいる様子が見えました。自分はエレナを変えてくれ!!!と願っていると、願い通りにクリスティに変えてきました。
変えてくれたのは良かったんですが「Electrifiedman」選手のクリスティもとんでもないレベルの強さで敗北・・・。大会のクリスティに負ける率が高すぎますね。
今後はクリスティ対策を優先して詰めるようにします。
これで自分のSummer Jam 2019は終了。7位タイでした。
【Winners Final】Killyxx選手 VS HOoDLeSs選手
ウィナーズファイナルはティナのみを使用してきた「Killyxx」選手対リグのみを使用してきた「H0oDLeSs」選手と、アメリカの大会上位プレイヤーでは珍しい、1キャラを使用するプレイヤー同士の対戦となりました。
ここまで試合を落とさずに勝利してきた「Killyxx」選手。終始ジリジリとした中距離戦が目立った試合でしたがなんとここでも「Killyxx」選手が3-0で勝利。
「H0oDLeSs」選手もティナの高火力な投げを受けないようにホールドの使うポイントを見極めていたと思いますが、それでもKillyxx選手は見逃すことなくハイカウンターで投げを決めているのは圧巻でした。
【Losers Quarter-Final】Mr_kwiggle選手 VS XCaliburBladeZ選手
お互い前の対戦で使用していたPhase4とエリオットでの対戦でした。
一歩も譲らない展開でしたが勝負どころで投げを上手く決めた「Mr_kwiggle」選手が試合を取り、3-1での勝利となりました。
【Losers Quarter-Final2】輝Rock VS Electrifiedman選手
輝Rock VS Electrifiedman選手
(画像&動画提供元:Twitch&youtube:bifuteki)
輝:
直前にシオロジカが「Electrifiedman」選手と対戦していたので心構えは準備していたのですが、また初戦にミラを選んでくるとは思っていなかったので少し意外でした。ホールドの読み合いが噛み合った部分も大きく1試合目はスムーズに勝利。
続く2試合目、やはりここでクリスティを出してきました。彼の攻撃タイミングのずらし方が上手く、攻めを止めることができずここから立て続けに3連敗。5位タイで終了しました。
途中、妙なコンボミスが発生したことを引き金に完全に自分の集中が切れてしまったことが悔やまれます。
【Losers Semi-Final】Mr_kwiggle選手 VS Electrifiedman選手
初戦「Mr_kwiggle」選手はPhase4を「Electrifiedman」選手はエレナを選択。
1試合目「Electrifiedman」選手が勝利、2試合目を「Mr_kwiggle」選手が勝利して1-1になったところで「Electrifiedman」選手がクリスティに変更しました。
しかしその後も「Mr_kwiggle」選手の勢いは止まらず、2本連取して3-1で「Mr_kwiggle」選手の勝利となりました。
【Losers Final】Mr_kwiggle選手vsHOoDLeSs選手
今大会は途中からずっとPhase4を使用している「Mr_kwiggle」選手はここでもPhase4を選択。「Mr_kwiggle」選手が2試合連続で勝利し、2-0とリーチをかけましたが、ここで「H0oDLeSs」選手が2-2と巻き返しました。最終戦、開幕や五分状況の読みあいを制した「H0oDLeSs」選手が勢いに乗ったまま逆3タテで勝利しました。
【Grand Final】Killyxx選手 VS HOoDLeSs選手
Killyxx選手 VS HOoDLeSs選手
(画像&動画提供元:Twitch&youtube:bifuteki)
ここまで1試合も落とさずに上がってきた「Killyxx」選手と、ルーザーズファイナルで逆転して上がってきた「H0oDLeSs」選手のWFと同じ組み合わせのリマッチとなりました。
初戦「HoDLeSs」選手が勝利して「Killyxx」選手に今大会初の初黒星を付けます。
先ほどの勢いが続いているかと期待されましたが、2戦目で「Killyxx」選手が1-1と勢いを止め、流れるように次の試合も勝利して2-1に。「Killyxx」選手が優勝にリーチとなった4試合目、ラウンド2-1でこのラウンドを取れば優勝、しかし体力はまだ半分という場面でティナのホールド→最大投げを綺麗に決め一気に優勝を決めました。
■大会を終えて
これまでもアメリカ勢のXCaliburBladeZ選手やMr_kwiggle選手に勝つことが1つの目標でありながら、DOA6でElectrifiedman選手など新たなプレイヤーが台頭してきたことを感じていましたが、まさかその人達を完封して優勝したKillyxx選手。凄すぎます。
試合が終わった後に話を聞いたところ、普段はXCaliburBladeZ選手達と練習しているそうです。羨ましい・・・。
試合後は会場で片付けが始まるまでカジュアルマッチを行っていたところ、大会にPCを提供していた知り合いの友人が、機材を私たちの部屋に設置してくれるというので帰国の午前4時頃まで寝ずに対戦しました。
海外勢も多く集まってもらって座る場所もないくらいの人口密度だったけど本当に楽しかった。
今回はカジュアルマッチを多く出来たのでモチベーションも上がり、参加して良かったです。
次のレポートは9月14日に日本で開催されたTOKYO GAME SHOW 2019 (e-Sports X)となります。宜しくお願いします!
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